矯正歯科

矯正歯科とは

矯正歯科は、不正咬合や歯並びの問題を改善する治療方法で、見た目の美しさだけでなく機能的な改善も目指します。具体的には、発音障害の改善や食べ物の咀嚼能力の向上などがあります。矯正治療は、歯列矯正装置や透明なマウスピースを使用して行われ、個人に合わせた治療期間や方法が選ばれます。成長期の子どもには、正しい顎や顔の成長を促す効果もあります。

矯正治療を受けるメリット

自信を持つことができる

歯並びが整い、見た目が美しくなることで自信が高まります。また、発音や滑舌、口臭の改善も自信を高める効果があります。

歯の健康を維持しやすくなる

歯並びが整うことで歯ブラシが届きやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが減少します。噛み合わせのバランスが整うことで歯にかかる負担も軽減されます。

歯のトラブルが減少する

歯並びの改善によって歯やむし歯や歯周病などのトラブルが減り、痛みや不快感からのストレスが軽減されます。将来的な治療費の負担も減少します。

全体の健康に影響を与える

口の健康は全身の健康につながります。歯並びの改善により口腔内の状態が良くなり、全身の健康に良い影響を与えます。また、噛み合わせの改善により体のバランスも整い、体の不調や痛みの予防につながります。

若さを保つ助けとなる

歯並びの改善により噛む力が向上し、消化機能や認知機能、運動機能の維持に良い影響を与えます。良好な噛み合わせは体全体の健康をサポートし、若さを保つ手助けとなります。

不正咬合の種類

不正咬合は、歯並びや噛み合わせの問題を指し、見た目の美しさだけでなく、むし歯や歯周病のリスクを増加させることがあります。
不正咬合の種類には以下のような種類があります。

出っ歯(上顎前突)

出っ歯(上顎前突)上顎前突は、上顎が前方に突出している状態であり、下顎の成長不足や上の歯の前方傾斜もよく見られます。この状態は、指しゃぶりや爪噛みなどの習慣や唇の噛み癖が長期間続くことで引き起こされる場合があります。これらの要因が上顎や下顎の成長に影響を与え、歯並びや噛み合わせの問題を引き起こす可能性があります。

受け口(下顎前突)

受け口(下顎前突)受け口は下顎が前方に突き出る状態で、咬み合わせに問題があります。原因は成長パターンや顎の形状などで、矯正歯科治療が一般的です。治療期間は個人により異なり、数ヶ月から数年かかることもあります。早期治療が望ましいため、成長期の子どもには成長を利用した治療法が使用されることもあります。

八重歯、ガチャ歯、乱杭歯(叢生)

八重歯、ガチャ歯、乱杭歯(叢生)叢生は、歯同士が重なったり詰まったりする状態で、主な原因は顎の骨の狭さや歯とスペースの不一致です。叢生は見た目の美しさだけでなく、口腔衛生や不正咬合の問題を引き起こす可能性があります。歯垢や食物が溜まりやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。

開咬

開咬開咬は、奥歯は正しく噛み合っているが前歯がかみ合わず、垂直的な隙間が生じる状態を指します。指しゃぶりや舌を突き出す癖が原因となることがあります。開咬の主な影響は、前歯の咬み合わせの不安定さにより食事に支障が生じることです。食べ物を十分にかみ切ることが難しくなり、食事の制約や栄養面への影響が出ることもあります。

すきっ歯(正中離開)

すきっ歯(正中離開)すきっ歯(正中離開)は、歯と歯の間に隙間がある状態を指します。主な原因は、余分な歯や上唇小帯の発育異常です。これにより歯同士の圧力が変わり、隙間が生じます。矯正装置やマウスピースを使用して、歯の位置を調整し、隙間を狭めることを目指します。

交叉咬合

交叉咬合交叉咬合は、奥歯のかみ合わせのずれや前歯の交差などを指します。この状態は上下の顎の大きさのバランスの違いによって引き起こされます。噛むたびに顎や歯に負担がかかることがあり、均等な咬む力の分散が妨げられるため、歯や顎関節に問題や痛みが生じる可能性があります。

深い噛み合わせ(過蓋咬合)

深い噛み合わせ(過蓋咬合)過蓋咬合は、上下の歯が正常な噛み合わせよりも深く重なる状態です。原因は歯並びの問題や顎の成長異常、噛みしめ習慣によるものです。影響として、咬む力の不均衡や歯の摩耗、顎関節の問題が起こる可能性があります。

矯正装置の種類

ワイヤー矯正(マルチブラケット)装置

ワイヤー矯正(マルチブラケット)装置ワイヤー矯正装置は、ブラケットとワイヤーから構成されている装置です。ブラケットを歯に取り付け、ワイヤーを通して歯の移動や咬み合わせの調整を行います。幅広い症例に対応できますが、口を開けた際に装置が目立つことがデメリットです。

マウスピース矯正

マウスピース矯正マウスピース矯正は、透明なプラスチック製の装置を使って歯列を調整する治療法です。個別に作られたマウスピースを装着し、歯の動きを徐々に調整していきます。取り外し可能で目立ちにくく、食事や歯磨きの際には外すことができます。治療期間や頻度は個人に合わせて決定されます。

当院で行っているマウスピース矯正
「インビザライン」

インビザライン(マウスピース矯正)とは

インビザライン(マウスピース矯正)とはインビザラインは、透明なアライナーを使用した矯正治療です。世界で1,400万人以上の方々が治療を受けています。アライナーは患者さんの歯に合わせてカスタマイズされ、段階的に歯を移動させて歯並びを整えます。アライナーは取り外し可能であるため、通常は1日に20時間以上の装着が推奨されていますが、自己管理が難しい場合には治療の進行に影響が出る可能性があります。
当院ではiTeroという口腔内スキャナーを導入しており、精密な歯型を取得し、治療を早く開始することが可能です。

このような方におすすめです

  • 周囲に装置が目立たない、自然な歯列矯正を希望する方
  • 美味しい食事を楽しみたい方で、食事制限の少ない治療を望む方
  • 取り外しできない治療方法に不安を感じる方
  • 一定時間の装着が必要な自己管理ができる方
  • 金属アレルギーに不安を感じる方

インビザラインの特徴

治療のゴールを事前に確認できる

3Dコンピュータ画像を使用して、治療前と治療後の予想される歯並びの変化を患者自身が確認できます。これにより、治療のゴールを明確にし、治療計画を立てることができます。

装置が透明のため目立たない

透明に近い素材の矯正装置を使用しているため、装着していてもほとんど目立ちません。矯正治療を目立たせたくない方や、装置が目立つことに抵抗がある方にとって最適です。

装置の着脱が簡単にできる

インビザラインはプラスチック製のマウスピースでできており、簡単に装着や取り外しができます。食事中はアライナー(マウスピース)を外すことができるため、食事制限なく自由に食べることができます。

痛みが少ない

インビザラインは、マウスピースを定期的に交換することで、0.25㎜以内の範囲で歯を少しずつ移動させるため、従来の矯正治療に比べて痛みを軽減することができます。さらに、金属部品を使用しないので口内炎のリスクも低くなります。

簡単なお手入れで衛生的

インビザラインのマウスピースは取り外しが簡単であり、通常の歯磨きやフロスの使用が可能です。歯磨きの時間も短く、衛生的なお手入れが容易です。

金属アレルギーでも安心

ポリウレタン製で金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心して矯正治療を受けることができます。

通院回数が少ない

通常の矯正治療では1ヵ月に1回通院が必要になりますが、インビザラインでは、あらかじめ用意されたマウスピースを自宅で交換することで治療を進めるため、通院回数が少なくて済みます。遠方からの通院や忙しい方にも便利です。

 

3D光学スキャナー
iTero(アイテロ)

3D光学スキャナーiTero(アイテロ)「iTero」とは、最新の3D光学スキャナーでお口の中をスキャンする技術です。従来の印象材を使用する方法と比べて快適で時間短縮が可能です。わずか1分で正確な歯型を取得し、高精度な情報を提供します。歯科医師はスキャン結果を分析し、最適な治療プランを立案します。また、インターネットを介して情報を送信し、迅速な治療開始と待ち時間の短縮に役立ちます。

iTero(アイテロ)の特徴

矯正治療後の歯並びを確認できる

光学スキャナーによってお口の中の状態をデジタル化し、矯正治療の進行状況や終了後の歯並びのイメージをその場で確認することができます。

精密な歯型が取得できる

iTeroを使用した印象採得は、従来の印象材を使用する方法よりも高精度です。そのため、患者さんのお口にぴったり合う精密なマウスピース型矯正装置を作製することができます。

快適な歯型取りが可能

従来の印象採得では印象材を使用するため、嘔吐反射が強い方にとってはつらい経験になることがあります。しかし、iTeroの光学スキャナーは印象材を使わずに歯型取得ができるため、嘔吐反射が強い方でも安心して受けることができます。

治療開始までの期間が短縮される

従来の方法では、インビザライン治療を始めるためには歯型をアメリカへ送る必要がありました。しかし、iTeroを使用することで歯型送付が不要になり、治療開始までの期間が大幅に短縮されます。デジタルデータの送信が即座に行えるため、待ち時間を大幅に削減することができます。

インビザライン(マウスピース矯正)の流れ

1カウンセリング

カウンセリング

歯並びで気になっている事、お悩み、矯正治療について不明な点、不安に思っている事など何でもご相談下さい。矯正が本当に必要かどうか、どのような治療が必要なのか、インビザラインの特徴や治療費の概要などをお話しいたします。iTero element(口腔内スキャナー)を使用して矯正治療前後のシミュレーションを無料でいたします。

2精密検査

インビザライン矯正治療を希望される患者様には、口腔内写真、歯型、CT、頭部X線撮影、など更に詳しい資料を集めます。

3治療計画の立案

治療計画の立案

検査結果に基づいて患者様のご希望を叶えられるよう「クリンチェック」という治療ナビゲーションソフトにてインビザライン治療の綿密な治療計画を作成します。治療完了までの歯の動きを3D動画にて患者様に確認して頂きます。

4治療の同意・契約・アライナー作製

治療の同意・契約・アライナー作製

インビザラインの治療計画、治療費などに同意して頂きましたら治療のご契約を頂きます。その後、アライナーの発注をいたします。

5マウスピース矯正開始

マウスピース矯正開始

アライナーの製作に2週間程お時間を頂きます。アライナーが届きましたら、お口に装着して治療開始です。1~2ヶ月に一回来院して頂き経過観察とチェックをいたします。

6治療終了~保定~経過観察

治療終了~保定~経過観察

最終のアライナーまで到達して目標とする歯ならびになったら治療は終了です。引き続き、歯の周囲の骨ができてかみ合わせが安定するまでの保定期間は「後戻り」防止のためのリテーナー(保定装置)を装着して頂きます。数ヶ月に1回かみ合わせとリテーナーのチェックをいたします。